資格試験は、闇雲に手当たり次第に、とにかく勉強をやれば結果が出るというものでもありません。
(簡単な試験ならそういう力業で乗り切ってしまえることもありますが…)
しっかり順序立てて、確実に合格するためには、以下の9つのステップが大切です。それぞれのステップを着実に踏むことで効率的かつ効果的な勉強をしていきましょう。
勉強慣れしている方や情報収集に長けている方であれば、知っている内容も多いと思いますので、この先を読む必要は、特にないと思います。
でも、勉強は苦手だ。勉強法もよく知らない…
だけど、資格は取りたい!
と本気で考えている方には、きっと助けになる内容ですよ。
ステップ1. 試験範囲を細かく洗い出す
このステップは合格に向けた第一歩であり、試験範囲を詳細に把握することが大切です。
試験範囲が広範囲に及ぶ資格試験では、見落としがちな細かい部分まで洗い出す必要があります。
実際に、過去問題を分析したり、試験概要書を徹底的に読み込むことで試験範囲を細分化していきましょう。
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試験の免除科目や出題の比重が高い分野を特定する
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出題範囲の細かい単元やポイントを可視化する
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重要キーワードや用語、重要ポイントをリスト化する
試験範囲を細かく洗い出すことで、的確な学習計画が立てられるようになります。最初からしっかりと取り組むことが重要です。
出題範囲の特定や重要ポイントの可視化に加えて、以下のアプローチも有効でしょう。
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過去に出題された具体的な問題を分類・整理する
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各単元の出題比率を分析し、重点領域を特定する
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難易度別に問題を整理し、苦手分野を把握する
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最新の出題トレンドや重視されている分野に注目する
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各単元における必須事項と補足事項を区別する
試験範囲を徹底的に分析することで、勉強すべき箇所が明確になり、無駄な労力を最小限に抑えられます。
ただし、範囲の洗い出しは一度で完了するものではありません。学習を進めるにつれ、新たな発見や課題が見つかるでしょう。臨機応変に範囲を見直し、絞り込みを行うことが大切です。
一方で、あまり細かすぎる範囲設定は効率が悪くなる可能性もあります。ある程度の大くくりは必要不可欠です。バランス感覚を持つことがポイントになります。
試験範囲の洗い出しは地道な作業が伴いますが、後の効率的な学習のために欠かせません。じっくりと時間をかけて、範囲の特定に取り組んでみてください。
ステップ2. 苦手分野と得意分野を把握する
自分の苦手分野と得意分野を正しく認識することは、効率的な学習をする上で欠かせません。
苦手分野を避けて通るのではなく、正面から向き合うことが合格への第一歩となるのです。
苦手分野を明確にするには以下の方法が有効です。
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試験問題の出題形式別に、苦手な領域を特定する
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苦手分野について、具体的にどの部分が理解できていないかを洗い出す
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自分が興味や関心が薄い分野を苦手分野として認識する
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過去に学んだ経緯から、苦手な理由や原因を分析する
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過去に受験していた場合、得点の内訳を振り返る
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得意分野においても、長期間学習を行っていない部分に注意を払う
苦手分野の原因を掘り下げて分析することで、適切な対策を立てられます。単に避けるのではなく、正面から向き合い、克服する姿勢が大切です。
一方で、得意分野については油断が生じがちです。特に長期間学習していない領域は、知識や理解が抜け落ちている可能性があります。定期的な復習を心がけましょう。
また、苦手分野と得意分野の区別が常に明確であるとは限りません。学習を進めるにつれて、認識が変わってくる場合もあります。柔軟な姿勢で、都度見直しを行うことが賢明です。
自身の長所と短所を冷静に分析し、学習計画に反映させることが何より大切です。過度の自信過剰や、逆に過小評価にも陥らず、実力に見合った適切な対策を立ててみてください。
ステップ3. 学習計画を立てる
前のステップで明らかになった試験範囲と苦手分野を踏まえて、具体的な学習計画を立てます。
計画的な学習を心がけることで、無駄なく着実に合格へと近づくことができるでしょう。
以下のポイントを意識しながら学習計画を作成しましょう。
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全体の学習期間と目標日を設定する
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1日あたりの学習時間を割り当てる
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苦手分野への学習時間を十分に確保する
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模擬試験の実施日時を決める
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休憩日や学習から離れる日を組み込む
学習計画を作成する際は、あなた自身の生活パターンに合わせることが大切です。無理のない範囲で、計画を立てることをお勧めします。
計画を作成した後は、しっかりと実行に移すことが重要になってきます。
さらに付け加えると、以下の点にも配慮する必要があります。
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学習する科目や単元の優先順位を決める
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学習時間の前後に休憩時間を設ける
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定期的な進捗確認と計画の見直しを行う
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目標達成への動機付けとなるイベントを設定する
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フォローアップ学習の時間も計画に組み込む
優先順位の設定は、限られた時間を有効活用するために欠かせません。苦手分野やウェイトの高い科目から学習を進めるなど、戦略的に取り組みましょう。
また、学習時間の前後に小休止を設けることで、集中力の維持につながります。長時間の突貫学習は效果が薄れる可能性があります。
さらに、定期的な進捗確認を行い、柔軟に計画の見直しを行うことが大切です。状況の変化に合わせて適宜調整するのがポイントです。
そして、目標達成への意欲を高めるために、合格をイメージできるようなイベントを設定するのも有効な方法でしょう。
最後に、学習が一通り終わった後のフォローアップ期間についても、計画の中に位置付けることが重要です。知識の定着のためにも欠かせない過程となります。
このように、様々な観点から、無理のない現実的な計画を立てることが肝心です。計画を実行に移し、常に柔軟な姿勢で学習を進めていってください。
ステップ4.1日の学習時間を決める
前のステップで全体の学習計画ができたら、1日の学習時間の設定に入ります。
学習時間を適切に確保し、質の高い集中力を維持することが必要不可欠です。以下のポイントを意識して1日の学習時間を決めましょう。
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生活リズムに合わせて最適な学習時間帯を選ぶ
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1日の目安時間を決めて、実行可能な範囲で設定する
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集中力の高い時間帯を活用する
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休憩時間を十分に取り入れる
また、以下のことにも気をつける必要があります。
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家族や仕事との兼ね合いから、現実的な時間設定を心がける
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継続して取り組めるよう、無理のない目標時間から始める
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集中力が続かない場合は、短い休憩を取り入れる
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学習時間の前後に、リフレッシュする時間を設ける
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定期的に学習時間の見直しを行い、調整する
1日の学習時間は個人差があり、一概に言えませんが、できるだけ長めに取れるほうがよい場合が多いです。
ただし、家庭や職場などの環境次第では、希望する時間の確保が難しい場合もあります。無理のない範囲で現実的な目標を立てることが重要です。
また、最初から無理な目標時間を設定すると、継続が困難になる可能性があります。自分のペースに合わせて徐々に時間を延ばしていく方が賢明でしょう。
さらに、長時間の集中は限界があります。気分転換を兼ねた小休憩を適宜取り入れ、リフレッシュする時間を確保しましょう。
そして何より大切なのが、定期的な振り返りと調整です。状況の変化に応じて、学習時間の見直しを行うことで、無理なく合格へと近づくことができるはずです。
つまり、ただ単に時間を確保するだけでなく、質の高い学習を継続できる工夫が重要なのです。無理のない範囲で自分に合った最適な時間設定を見つけることを心がけ、焦らずに、自分のペースで着実に進めていきましょう。
ステップ5.集中して勉強できる環境を整える
集中力を維持し、効率的に学習を進めるためには、適切な環境づくりが欠かせません。落ち着いて勉強できる空間を確保し、学習への没入を阻害する要因を排除しましょう。
以下の工夫をすることで集中できる環境が整えられます。
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静かで落ち着いた個室や書斎を用意する
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デスク周りの整理整頓を心がける
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勉強に必要な教材や道具を手元に揃える
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携帯電話やSNSなどの気が散る要因を排除する
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適度な明るさと温度調節を行う
自分に合った最適な学習環境は人それぞれ異なります。試行錯誤を重ねながら、自分なりの環境を見つけていくことが大切ですね。少しずつ調整を重ねて、ストレスのない空間づくりを心がけましょう。
環境づくりについて、さらに付け加えると以下のようなポイントも意識するとより良いでしょう。
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BGMやアロマなど、自分に合った刺激を導入する
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姿勢を正すための椅子や機器の配置を工夫する
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学習に専念できる時間帯を選び、その時間を守る
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家族への理解を求め、協力してもらえる体制を構築する
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オンラインでも対面でも、仲間と共に切磋琢磨できる機会を設ける
音楽やアロマなど、個人的な好みで気分を高める手段を取り入れることで、集中しやすい環境が生まれます。また、正しい姿勢で学習できるよう、空間のレイアウトにも工夫が必要です。
時間的な制約もあるでしょうから、自分の生活パターンに合わせて最適な時間帯を見極め、その時間を守ることが大切です。家族の理解と協力体制も欠かせません。
さらに、一人で黙々と学習するのみならず、仲間と一緒に励ましあえる機会を持つことで、モチベーションの維持にもつながるはずです。
このように、環境づくりは多岐にわたる工夫が必要となります。一つひとつ改善を重ね、自分最適の学習環境を整えていくことが何より重要です。そのことで集中力が高まり、合格への大きな力になるはずです。
ステップ6.復習の習慣を作る
資格試験に合格するには、学習した内容を確実に定着させることが不可欠です。
そのために効果的なのが、復習の習慣化です。計画的に復習を行うことで知識の定着が図れます。
以下のような復習方法が有効です。
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ノートを活用して要点をまとめ直す
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重要ポイントを暗記カードにまとめる
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音声や動画教材を利用して繰り返し聞く
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自分なりの例題や問題を作成し、解答する
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分からない部分は教材や講師に質問する
一度学習した内容を繰り返し振り返ることが復習の目的です。
思い出せない部分は、すぐに確認するようにしましょう。
小まめな復習は合格への近道となります。復習の習慣化は、知識の定着と合格に向けて極めて重要なプロセスです。
さらに、以下のポイントにも留意すると良いでしょう。
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復習のタイミングやサイクルを決めて規則正しく行う
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苦手分野の復習に重点を置き、集中的に取り組む
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頭だけでなく手を動かしてアウトプットする復習も有効
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グループディスカッションなど、仲間と一緒に復習する
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暗記と理解を合わせた復習で、知識の深化を図る
まずは復習のタイミングやサイクルを決めることが肝心です。例えば「学習後24時間以内」「1週間後」「1ヶ月後」などと決め、サイクルを作ります。規則正しい復習が定着につながります。
また、苦手分野はさらに重点的に復習することで、確実な理解につながるでしょう。苦手克服のために、集中して取り組む必要があります。
さらに、頭だけでなく手を動かしてアウトプットする復習は、より深い定着をもたらします。書いたり、話したり、実践したりすることで理解が深まります。
グループで行う復習も効果的です。仲間と議論しながら知識を確認し合えば、学びが加速するはずです。
最後に重要なのが、暗記と理解の両立です。暗記と理解を組み合わせた復習を心がけることで、知識が一層深まります。
このように、さまざまな工夫を凝らしながら、着実に復習の習慣化を図っていくことが大切です。継続は力なりです。合格へと導く確かな学びの積み重ねを意識しましょう。
ステップ7.モチベーションを維持する方法を身に付ける
長期間に渡る資格試験の勉強では、ストレスからモチベーションが下がりがちです。そうならないよう、自分なりの方法でモチベーションを保つ工夫が必要不可欠です。
以下のようなモチベーション維持法があります。
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短期的な目標と達成を設定する
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ご褒美を用意して目標達成を祝う
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資格取得後の夢や目標を意識する
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同じ目標を持つ仲間と助け合う
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前向きな言葉がけで自分を奮い立たせる
モチベーションの維持は誰にとっても難しい課題です。自分に合った方法を見つけ、粘り強く実践することが何より大切なのです。焦らずに、あきらめずに、着実に進んでいきましょう。
モチベーションを維持することは長期の勉強においては大きな課題です。
さらに付け加えると、以下のようなアプローチも有効です。
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勉強の目的や意義を常に意識する
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学習の進捗や成果を可視化して実感を持つ
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リフレッシュの時間を確保し、メリハリをつける
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ポジティブな刺激に意識的にさらされる
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気分転換を図り、新たな視点を得る
まず何より、なぜこの資格を目指しているのかという原点に常に立ち返ることが大切です。目的意識を持ち続けることでモチベーションの源泉となります。
また、学習の積み重ねを可視化し、少しずつでも成果が出ていることを実感できると励みになります。グラフ化するなどして進捗を追うのも一案です。
さらに、勉強に加えてリフレッシュの時間を設けることで、メリハリのあるスケジュールが立てられます。こうして区切りを作ることで持続しやすくなります。
その上で、前向きな言葉がけはもちろんですが、ポジティブな刺激を意識的に取り入れることも重要です。音楽や映像、人との交流などで気分転換を図りましょう。
時には勉強から一時的に離れ、新たな視点を得ることで、モチベーションが生まれ返ることもあるかもしれません。
モチベーション維持は一朝一夕ではありません。上記のようなさまざまな工夫を重ね、自分なりの方法を見つけていくことが肝心です。焦らず、くじけずに、着実に前に進んでいけば必ず光は見えてきますよ。
ステップ8.模擬試験で実力確認をする
学習の進捗状況を把握し、足りない部分を補強するために、模擬試験は欠かせません。本番さながらの緊張感の中で実力を確かめ、課題を発見することができます。
以下のポイントを意識しながら模擬試験に取り組みましょう。
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時間配分を意識し、早期に時間切れにならないよう心がける
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解答用紙の書き方や記入ルールを確認し、減点を避ける
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本番と同じ環境(机、椅子、温度など)を再現して臨む
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メンタル面での準備も怠らず、リラックスした状態で臨む
模擬試験は単に実力テストをするだけでなく、本番に向けた大切な準備の場でもあります。落ち着いて本番さながらのペースで取り組むことで、リアルな経験値が蓄積されます。
そして、模擬試験が終わったあとには以下のポイントを意識して次への課題を洗い出してください。
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ミスした問題は丁寧に解説を読み込む
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苦手分野や理解が不十分な部分をリストアップする
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採点結果から自分の現在の実力を客観的に評価する
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次の模擬試験に向けて対策を立てる
ミスは次のステップに活かせるチャンスです。まだ本番ではありませんから、間違えてよかった、弱点を見つけられたと前向きにとらえましょう。
できた問題、得意分野よりもできなかった問題、苦手分野に集中的に取り組むことで効率的な点数アップ、実力向上を目指していくことが大切です。
ステップ9.本番に向けて最終調整をする
いよいよ本番が目前に迫ってきました。この最終ステップでは、受験までの準備を万全にします。
試験当日に備えて、以下のようなことに気をつけて、気持ちの切り替えと細かい確認作業を行いましょう。
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試験会場への行き方や所要時間を確認する
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必要な受験票や書類、筆記用具などを準備する
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試験ではNG行為に注意を払う
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睡眠や食事で体調を整える
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リラックスして落ち着いた気持ちで臨む
当日は緊張感がありますが、あまり高ぶりすぎないことが大切です。
落ち着いて、いつも通りの自分のペースで対応しましょう。
試験当日に向けて細かい確認をすることは重要ですが、最終的には心構えが肝心です。過度な緊張は避け、リラックスした状態で試験に臨むことをおすすめします。
以下のようなメンタルコントロールも参考になるでしょう。
試験開始前だけでなく、途中の休憩時間にも取り入れてみてください。
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適度な運動や散歩で体を動かし、リフレッシュする
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好きな音楽を聴いたり、趣味に時間を使ってストレス発散する
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ポジティブな言葉がけで自分を奮い立たせる
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イメージトレーニングをして、合格を意識化する -決して焦ることなく、いつものペースを大切にする
長い勉強の末に待っていたのは、この試験本番です。落ち着いて、自信を持って挑めば必ず良い結果が待っているはずです。最後までベストを尽くしてくださいね。
最後に
いかがでしたでしょうか。
かなり基本的な、ある意味、ありふれた内容だったかもしれません。
ですが、そういった部分を疎かにしていては、合格できるものもできなくなってしまいます。
土台がしっかりしていなければ、堅固な建物は建てられないのです。
ここまでの9ステップは、一気に読み進めても身にはなりませんから、一つ一つのステップを着実にこなし、何度もこのnoteに立ち返って自分の現在位置を確かめながら、確実に合格への道を歩んでいってください。
あなたの資格試験合格を応援しています。